公顕が教える香典返しの品物サポート

2016年12月23日

香典返しに贈る品物の基本は消耗品

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香典返しに関しては人によっていろいろな考え方があり、また地域に根ざした独特の風習などもあり、必ずこうでなければならないという決まりはありません。そもそも古くは香典というものがありませんでした。香典は、ある家で不幸があった場合に葬式の手伝いにきた親戚や近隣の人が、遺族に負担をかけまいとして自分の食膳代わりに食材や線香などを持ち寄ったことから発生し、発展しました。こういう香典が持つ本来の意味からいってもお返しは不要とされていました。

でも現在の葬儀では、通夜や葬式・告別式に集ってくれた人へのお礼の気持ちを込めて、品物を贈る習慣になっています。昨今では香典返しの品物を葬式・告別式の後、式場で渡すことも増えてきています。が、もともとは忌明けに贈るのが習わしです。忌明けは宗教により異なります。神式では五十日法要の後、キリスト教のカトリックでは死後30日の追悼ミサ、プロテスタントでは召天記念日に贈ります。そして、仏式では三十五日法要、四十九日法要の後です。

贈る品物は、後々まで残らない消耗品が良いとされています。代表的なものとして、日本茶を初めとして紅茶やコーヒーなどの飲料品、あるいは、タオルやハンカチのセット、バスタオル、タオルケットなどの日用品が挙げられます。他にも、海苔や砂糖やお菓子などの食品、またシーツ、毛布などが選ばれることもあります。香典返しは、「半返し」といって香典の半額程度にするのが基本ですので、香典の額によって幾つかの段階の品を用意するとよいでしょう。